町田武生会員が、11月9日午後に、板橋第二中学校で開催された板橋区立中学校教育研究会主催の第3回理科教育研究授業と協議会に参加し、理科の実験授業を参観し、その後の協議会で指導・助言を行いました。参加した教員は岡村克也理科部会長をはじめとした65名で、今回は特に多くの理科教員が参加しているとのことでした。
この日の授業は、2年の生徒36名に対する「動物の生活と生物の変遷」の中の「動物の体のつくりと働きー刺激と反応」で、トリの手羽先を使って理解させるというもので、骨の動きと筋肉の関係を、手羽先を解剖しながら確認していきます。次の動画にあるようなものです(静岡県総合教育センターのページより)。
上の図をクリックすると、解剖の手順のスライドをみることができます。また、同じ教育センター作成のPDFファイルはここにあります。
実験授業は、よく練られた指導案に基づいて行われ、生徒に対しても適切に指導がなされていました。ただ、受ける側の生徒に集中力を欠ける態度が見られたり、観察記録の内容が不十分だったりする点が見受けられ、改善の必要があることを指摘しました。
また、解剖に刃物を用いる際の危険防止のための注意と、清潔に行うために配慮すべき点を、事前に述べるべきであると指摘しました。
その後、最近の生徒の理科研究には論理性の破綻や、根拠のない推論が多くみられることを例に挙げ、筋道を立てた論理的な理科の授業のための改善の方法などを講演しました。ふだんの授業のなかで、理にかなった「ものの考え方」をして行動することの重要性を認識してもらえたのではないかと思います。