対馬私立豊玉中学校での活動

日江井榮二郎会員が、11月24日午後に対馬市立豊玉中学校の3年生徒25人に「僕たちは星の子」というタイトルで講義授業を行いました。八坂健一校長他教職員6名も聴講しました。

講義の場所は理科室。あらかじめ講義で使うパワーポイントのファイルを担当教員に送っておいたので、生徒は話の内容をある程度、知っていたようで話しやすかったです。
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理科の教科書を見ると、人はみな星の子であることを取り上げています。そこで、元素の周期表に載っている元素は、いつ、どこでつくられたかにまつわる話をしました。

宇宙は微小な超高温・高圧の塊から爆発的に誕生し、その時にさまざまな元素がつくられたと、ガモフは1946年ビッグバン理論を提唱をしました。しかし当時の天文学の主流は定常宇宙論であり、なかなか認められませんでした。それからほぼ20年後の1965年、ガモフの予言していた宇宙背景放射が発見され、ビッグバン理論は広く認められるようになりました。

元素の起源についてはガモフの理論は訂正され、今では軽元素はビッグバンの時に、重元素は恒星の中で、あるいは超新星爆発により創られるという事が分かっています。恒星はどうして輝くのか、また輝き続けるのか、そのしくみを話し、核融合反応により、さまざまな元素が創られたと説明しました。

天の川銀河系に見られるきれいな星雲の映像を見せて、これらのデータから、恒星の一生のシナリオが創られたことを説明し、国立天文台が製作した、宇宙や天の川銀河系の誕生の動画、白色光で見た太陽やX線で観測された太陽の動画、皆既日食動画を見せました。

その後、ガモフの不思議な絵を見せ、何を感じ取るかを尋ねました。これは正答のない設問であり、将来このような課題に必ず出会う、その時のために正答のある問題を今のうち解いて頭を柔軟にしておくようにと話しました。

国立天文台、すばる望遠鏡、アルマ望遠鏡、TMT計画、太陽観測所のパンフレット、Hα線太陽のシール、パラグアイ皆既日食ファイルを生徒一人一人に渡して、宇宙、そして天文学への興味を持ち続けてほしいとエールを送りました。

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