八王子市立高尾山学園での活動(2)

細矢治夫会員が、11月21日の午後に、八王子市立高尾山学園で「折り紙多面体」というタイトルで、実験授業を行いました。参加者は児童・生徒5名と、教員の3名でした。

今回は高尾山学園での2回目の実験授業です。人数がそれほど多くないので、全員を一つのテーブルの周りに座らせることができました。

まず、裸眼立体視のプリントを与え、立体図形が3次元的に浮かび上がるように見えることを実感させました。何度かの試行錯誤で、全員が立体視に成功し、立体への興味を引きつけることができました。
 次に、正方形の折り紙2枚から「正八面体のスケルトン」を折り上げる方法を教えました。うまい、へたの差はあるけれど、20分ほどで全員が作ることに成功しました。

二つ目のターゲットとして取り上げた、2枚の長方形の折り紙から「正四面体」を折りあげることにも成功しました。折り方の習熟の早い子には、遅い子への手助けをしてもらい、子供らの間のコミュニケーション作りにも役立ったのではないかと思っています。

最後に、少し難しい作品作りを見せたり、折り紙の有用性も説明しました。

板橋区立赤塚第二中学校での活動

大井みさほ会員が、11月8日の午後に、岡村克也高島第一中学校校長からの依頼で、板橋区立赤塚第二中学校で開催された板橋区立中学校の一斉研究授業の理科部会に参加し、助言並びに講演を行いました。

研究授業の内容は、「電流の世界」の中の最初の「静電気の正体とその性質」で、生徒にプラスチックのひもを裂いて、クラゲ状に広げたのをつくらせ、静電気でそれが広がったり、手についたりする様子を観察させていました。
http://www.kyoto-np.co.jp/kp/rensai/fushigi/f_20.htmlより

クラゲ作りで時間を多くとりすぎるようにも思えたましが、授業は黒板に書くことはせず、すべてパワーポイントなどによる映像を用いて時間を短縮し、わかりやすくする工夫をしていました。スクリーンに投影された文章を、生徒が書き写している時間は静寂さがしばし続き、授業方法の変り方に驚かされました。

実験時は、生徒4人ずつ机を90度回転させて向い合わせにすることで手際よく実験テーブルに変えて作業させていたのには感心しました。

授業参観者は教室にあふれるほどでした。その後に別室に移り、岡村校長の司会で授業をした鈴木浩二教諭から授業を振り返って反省等が話され、次に授業に関して参加者からの発言がありました。大井会員は授業に対してコメントし、その後、電磁気学の歴史について述べるとともに、自分の実験研究から電磁気に関係する部分につい簡単に紹介しました。

電磁気は毎日の生活に深く関係しているのですが、電磁気の学習をする機会は、高校で物理を履修しなければ中学までであるので、この時間を大切に使ってほしいと思いました。

八王子市立高尾山学園での活動

大井みさほ会員が、11月7日の午後に、八王子市立高尾山学園で「光の進み方」というタイトルで、実験授業を行いました。参加者は児童・生徒6名と、教員の3名でした。

高尾山学園は、病気や経済的な理由を除き、何らかの心理的、情緒的、身体的あるいは社会的要因や背景により、登校したくてもできない児童・生徒のために設立された体験型学校で、公立の小・中一貫校です。また本校は教育課程を特別に組める教育課程特例校(不登校特例校)です(高尾山学園HPより)。多摩地区初の民間人校長として平成25年度より赴任した黒沢正明校長から依頼を受けて、SSISSが体験型の授業を5回、行うことになりました。その第1回目です。

3つの実験グループに分け、それぞれの実験机に水槽を置き、赤と緑のレーザーポインターを利用して光の屈折、反射を観察してもらい、観察結果を図に書いてもらいました。教員たちが手伝ってくれたので、実験指導はスムースに進みました。

またレーザーポインターを使い、照射するビームの角度を変えてみて、角度にによって水面で全反射が起こることを観察させました。この全反射を応用して、光ファイバー内を光が遠くまで届くことを納得してもらいました。次に光ファイバーを用いて、教室の外に赤と緑の信号でYesとNoを伝える遊びも行ないました。

生徒たちは特に問題もなく、実験を楽しんだようでした。理科教員たちが、今後も実験を工夫できるようにと、光ファイバーを少量おいてきました。