2023年12月12日の午後に、佐々田博之会員が千葉県立佐倉高校で「マイ分光器を作り光源の性質を調べよう」というタイトルで出前授業を行いました。受講した生徒は1年生の38名でした。先生も2名参加しています。
2校時(2 x 45分)を使って簡易分光器を自作し、様々な光源を観測しました。1年生は波動についてはまだ学習していなのですが、説明は10分程度で済ませて、分光計の製作に時間をかけました。
持参して配布した型紙に合わせて工作用紙を切って形を作り、回折格子シート500 line/mmを貼り付けてもらいました。1時間目で約20人が、2時間目まで全員が完成させることに成功しました。これと同じ授業は、2022年7月に行っているので、原理や工作の過程などはそちらをご覧ください。
さっそく自作した分光器で、各種の照明(白熱電球、Hg入り蛍光灯、LED蛍光灯)、スペクトルランプ(Ne、 Ar)を観測しました。連続スペクトルと線スペクトルについて説明し、元素は固有の波長の線スペクトルを持つことを説明しました。
自作の装置で綺麗なスペクトルが観測できて、生徒達も楽しんでいて、モチベーションが上がったと感じました。残念ながら雨が降っていて天気が悪く、太陽のフラウンホーファー線は観測できませんでした。晴れた日に観測するように言い置きました。
フラウンホーファー線とは、太陽光の可視光スペクトルの中に暗線として観測されるもので、太いものと細いものがあり、それぞれ記号が付けられています。下の図はWikipediaからお借りしています。
それぞれの線は、太陽の上層に存在する各種の元素や地球の大気中の酸素などによって吸収されたスペクトルです。たとえば上の図のBは酸素分子、D(2本)はナトリウム原子による吸収です。
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