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八王子市立城山中学校でイベントの打ち合わせ

大井みさほ会員と奥田治之会員が、7月21日に八王子市立城山中学校において、10月8日(土)に予定されているイベント(理科実験ラウンドテーブル)の実施について、中学校教員、城山中PTAおよび七中PTA役員と打ち合わせを行いました。

SSISSはこのところ、八王子市中学校PTA連合や各中学校と協力して、理科好き中学生を生み出し、さらに支えるための各種の企画に協力をしています。城山中学校では熱心な校長先生のサポートもあって、一昨年から理科実験ラウンドテーブルとでもいうか、いくつかのテーマごとにテーブルの周りに生徒を集め、実験をしたり、観察とディスカッションをしたりするイベントを行っています。

今年度も上記の日程で行うことになり、その細部を詰める打ち合わせを行ったというわけです。

江戸川区子ども未来館での活動

和田勝会員が、7月26日の午後2時から3時半まで、江戸川区子ども未来館で夏休み応援プロジェクトのプログラムの一つ「顕微鏡で細胞を調べよう」という実験授業を、3~6年生の児童16人に行いました。

基本的には昨年行ったものと同じですが、昨年の失敗を反省して、顕微鏡の使い方をパワーポイントのスライドと配布した手順書をもとに、順番にかつ丁寧にひとつひとつ説明しながら各自に操作してもらい、だいたいの児童がx40からx400の倍率で、何とか観察できるようにしました。でも、時々は助け船が必要でしたが。

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定番のタマネギの鱗茎葉の表皮細胞から、ミニトマト、ナスの表皮細胞、さらに単細胞生物の例としてゾウリムシを観察し、最後に動物の細胞の例として自分の口腔上皮細胞を観察しました。昨年と違って、予定したものをすべて観察してもらうことができました。

最後にメダカの発生の映像を見せて、細胞一つだけの生物(単細胞生物)もいるけれど、ふだん目にする植物も動物も多細胞生物で、たくさんの細胞からできているんだよと、強調しました(下の写真ではガッテンをしているように見えますね)。

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狛江市立第五小学校での活動

和田勝会員が、7月5日の午前に狛江市第五小学校で、5年生の児童を対象に、理科の実験授業を行いました。これはこれまでの活動報告になかで記してきたように狛江市教育委員会の行う理科授業特別プログラムの第一弾です。

第五小学校から要請があったのは、「水の中の小さな生き物」というコマでした。

5年生の生物分野では動物の発生から人の出産までを学びます。動物は観察しやすいメダカを使い、教室で飼育して卵から孵化するまでを観察します。孵化した小さな稚魚は何を食べているかということで、水の中にいる小さな生き物を、顕微鏡で観察することになります。児童はここで初めて光学顕微鏡を使います。

本来ならば、池の水や水槽の水をとってきて、顕微鏡で探すのがいいのでしょうが、一コマ45分の中ではとても時間が足りません。そこで観察するものはあらかじめ用意して授業に臨みました。

まずみんなに「今朝は何を食べてきたかな?」と聞きました。ごはん、パンという答えが返ってきいます。それでは「どうしてご飯を食べたのかな?」と聞くと、お腹が空くからという答え、「それではどうしてお腹が空くのかな」とつなぎます。なかには動くために必要だからという児童もいました。生きるためには食べなければいけないんだよね、と当たり前のことを言い、じゃあメダカの子供は何を食べているのかな、探してみようとつなぎます。当たり前すぎて下手なストーリーですが、、。

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小さなものを見るためには拡大する必要がある、その装置がみんなの前にある顕微鏡です、とおもむろに顕微鏡を持ち上げ、説明です。大学に勤めているときに1年生の生物学実験で顕微鏡の使い方を毎年、学生に説明したのを思い出しました。

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見やすいもののほうがいいので最初にミジンコを配りました。

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動きが速いので、なかなかピントを合わせられない児童がいました。今回は動きを止めるために、たとえばティッシュペーパーの繊維をほぐしてそこにミジンコを放つといった方法をとらずに、カバーグラスをかけることにしたのですが、つぶしてしまう児童もいて、ちょっと失敗でした。

次にゾウリムシです(下の写真は神戸大学理学部須崎研究室より)。

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こちらは、ミジンコよりも小さいので倍率を上げる必要があります。これもかなりのスピードで動きます。

途中で、投影装置のついた顕微鏡でグリーンヒドラを見せました(これも神戸大学須崎先生から頒布してもらったものです)。

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もっといろいろ見せたかったのですが、時間が足りませんでした。最後に小さな池の中でも、「食うー食われる」という関係があることを説明すると、「食物連鎖」と答えた児童がいました。えらい、よくわかっている。

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板橋区立向原中学校での活動

岡崎廉治会員が、6月10日午後に板橋区立向原中学校で行われた区立中学校教育研究会の理科研究授業に参加して、助言を行いました。

担当教員によって行われた授業は、3年生の「化学変化とイオン」の単元の中の酸・アルカリとイオンについてで、中和の実験を通して、これらを理解させるものでした。向原中学校は生徒数が少なく、3年生は18名で、実験はかなりきめ細かく行われていました。酸と塩基http://blog.livedoor.jp/aritouch/tag/%E3%82%A4%E3%82%AA%E3%83%B3 より

授業前に担当教員から授業の目的などの説明があり、授業後の協議会では高島第一中学校長、西台中学校副校長とともに、実験を通して中和の理解を深めるための工夫等について、コメントしました。
ionninarumonohttp://kagakuimage.com/ionninarumono.html より

八王子中学校PTA連合との活動の相談

6月5日午後6時から9時まで、大井みさほ、有山正孝会員が、八王子中学校PTA連合会の方々および由井中学校校長と八王子プラザホテルで、今年度の活動について打ち合わせを行いました。

八王子中学校PTA連合とはこのところずっと協力関係を築いてきていて、今年も例年同様な支援活動をお行うことになりました。

1つ目はPTA連合が行う夏休みの理科自由研究のコンクールで、審査は10月22日に行われます。SSISSとしては、丁寧な審査を行うために、時間を増やすようにしてほしいことを要望しました。

表彰式は11月26日、八王子学園都市センターで行う予定になっています。

2つ目の各学校への支援活動については、現在1件の希望があることがわかりました。

狛江市教育委員会と打ち合わせ

6月9日午後1時から2時10分まで、大井みさほ、和田勝会員が狛江市教育委員会に出向き、坂本直毅指導主事と打ち合わせを行いました。

4月11日の打ちあわせ以降に、狛江市教育委員会は市内の各小・中学校へ調査票を送り、各校の希望を調査していたのがまとまったのを受けてのことです。合計85コマの希望が出ていました。予算の使い方から、具体的な実施応報など、細かい点を詰める話し合いが行われました。

実施希望日時の多くは9月以降でしたが、7月に1件あり、これは生物分野なので、和田会員が行い、その手順を記録して共有し、後に続く会員の参考にすることになりました。

霜田光一会員による演示実験とお話しの会

5月21日(土)、総会の終了後の3時から、霜田光一会員による演示実験とお話の会がおこなわれました。タイトルは「連成振動の実験-量子光学、自発的対象の破れー」というものでした。

霜田光一会員については別なページで紹介してあるのでそちらを参照してください。また、この日の講演のレジメもそのページに載せてあります。
20160521-05さて実験が始まりました。金属製のドアノブに鉛を入れて重くしたものを2つ、それぞれ同じ長さのV字型のバネで吊るして、バネの途中を輪ゴムで結んであります。
20160521-0620160521-07まず向かって右の銀色の重りを前後に振動さます。振幅が小さくなるにつれて、左の金色の重りが振動を始め、銀色の重りの振幅がなくなるころには金色の重りの振幅が最大になります。今度は金色の振幅が小さくなるにつれて、元の銀色の振幅が再び大きくなり、以下これを繰り返します。これを連成振動といいます。

2つの重りを同時に振ると、対称性の固有振動となり、反対向きに振ると非対称性の固有振動になります。これらは連成振動とは異なるものです。

具体的な例としてアンモニア分子をとりあげて、エネルギー順位などの話をされましたが、筆者(広報担当理事)はついていけなくなりました。講演の模様は下記のリンクのYouTubeで見ることができますので、そちらをご覧になってください。

霜田光一会員講演前半

上の連成振動は、2つの同等の振り子を2つ、並列にした場合だが、異種の振動を結合しても連成振動が起こるとのこと。その例としてバネと長方形の板をつないで、バネが上下に振動し、板が回転するようにしたものを取り出して実演し、バネの上下の振動と板の回転運動が連成振動を起こすことを示されました。

最後にピアノ線を巻いて作ったバネに重りをつけて、それを紐でつるして前後左右に振れるようにしたものを取り出しました。これを支持台から吊るして、バネを上下に振動させながら振り子運動をさせると、この二つの間で連成運動がおこります。つまりバネが上下に振動しながら振り子運動をし、両者の間で連成運動がおこります。
20160521-08振り子が大きく振れる時にはバネの上下運動が小さくなり、バネの上下運動が大きくなるにつれ振子運動は小さくなり、それを繰り返します。ここで最初の実験と異なるのは、バネの上下運動が小さくなって止まり、次の振り子運動が始まるのですが、その振動面が毎回異なり、どの面で振れるかランダムだということです。これが自発的対称性の破れです。

これに続き原子の1p軌道や2s軌道との関係と、話が続くのですが、またまた筆者はついていけなくなりました。後半の講演の模様は次のYouTubeでご覧ください。

霜田光一会員講演後半

実験に使ったバネや重り(ドアノブ)などはすべて霜田先生のお手製です。最後の実験では紐の長さを調節して共鳴するようにしているのですが、0.1%の精度が必要だということでした。

この演示実験とお話の会は公開としたので、立教高校の生徒さんなどが聞きに来てくれました。終わった後、熱心に霜田先生に質問をしていました。
20160521-09自発的対称性の破れというのは量子力学の世界の話だと思っていた筆者には、振り子やバネの振動運動を利用して目に見える形で提示する今回の実験は、新鮮な驚きでした。うーん、もっと理解できるようにしなければと思いました。

この後、霜田光一先生を囲んで近くの飲み屋さんで懇親会を行いました。あ、もちろん生徒さんたちは参加しませんよ、大人たちだけでです。

総会が無事、終了しました

報告が遅れましたが、5月21日(土)に池袋立教中学校・高等学校で平成28年度の定例総会が開催され、無事終了しました。
20160521-01有山正孝庶務担当理事の開会の宣言の後、出席者と委任状等提出者数から総会は成立しているという宣言があり、続いて大井みさほ理事長から挨拶がありました。
20160521-0220160521-03議長の選出が行われ、大井みさほ理事長が議長を務めることになり、以降は議長が議事進行をつかさどり、議事は淡々と進められました。議事録署名人の選出が諮られ、奥田治之会員と霜田光一会員が選出されました。

続いて第1号議案として、平成27年度事業報告ならびに収支決算報告に移り、庶務担当理事から前年度のSSISSの行った事業とそれに伴う収支決算案が、資料に基づき説明されました。平成27年度は10回の理事会と4回の運営委員会が開催されたことと、SSISS本来の支援事業についての説明がありました。昨年度も最近の傾向と同じく、学校への支援授業よりも課外活動への支援が多かったということでした。

奥田浩之監事から監査報告があり、会場の意見を徴したのちに、平成27年度の事業報告と決算案は可決承認されました。
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続いて第2号議題に移り、平成28年度の事業計画と収支予算案について庶務担当理事から資料に基づき提案がなされました。今年度から賛助会員数の減少から収入が減ったこと、前年度に完了しなかった10周年記念活動案内のパンフレットの印刷費を、今年度の支出に繰り越したこと、などのために支出を見直したことなどの説明がありました。その後、会場の意見を徴したのちに採決され、平成28年度の活動計画書と予算案は可決承認されました。

その後、自由な意見交換が行われ、石川和枝会委員からオランダで物理実験をデザインした切手が昨年に5枚セットで発売されたが、このような働きかけをして理科の振興を図るのも一案ではないかという意見が述べられました。

その後、若干の意見の交換を行って、2時37分に総会は閉幕しました。

総会議事要旨をここに載せておきます。

総会案内の発送作業を行いました

5月13日(金)に、有山正孝、大井みさほ、野津憲治、和田勝会員が、東京理科大の、とある部屋で、5月21日(土)に開催される総会案内の発送作業を行いました。

まず返信用封筒へ切手を貼り、総会招集の通知に理事長印を捺印します。

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送付する資料は、捺印した総会招集通知のセット(平成27年度事業報告と決算、平成28年度事業計画と予算の書類)、出席票(兼議決権行使・委任状)、総会後に行われる霜田光一会員による「演示実験とお話の会」と懇親会の案内、返信用封筒を並べて、袋詰めです。

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今回は、刷り上がったばかりの活動案内(10周年記念号)と、会費納入のお願い文書・納入のための払込取扱票も同封して、盛りだくさんになりました。

会員の方は、お受け取りになったら同封の返信用封筒で、出席票(兼議決権行使・委任状)を可及的速やかに投函してくださるよう願いいたします。

また総会後に行われます霜田光一会員による演示実験とお話の会の詳細につきましては、ここをご覧ください

 

霜田光一会員による「演示実験とお話の会」

来る5月21日にSSISSの総会が開かれますが、総会の後に下記の要領で公開の「演示実験とお話の会」が開かれます。

日時:平成28年5月21日(土)午後3時から4時
場所:池袋立教中学校・高等学校 4階地学実験室
講師:霜田光一(東京大学名誉教授)
タイトル:
「連成振動の実験-量子光学、自発的対称性の破れー」

振り子の振動が、量子光学さらには自発的対称性の破れと、どうつながるのか、とても興味深いですね。アブストラクトは、こう始まります。

1.連成振動と固有振動
長さの等しい2つの振り子を結合した連成振り子の固有振動は、連成振動とは異なる。
連成振動では、一方の振り子の振動が大きくなったり小さくなったり、他方の振り子の振動が小さくなったり大きくなったりする。
固有振動の振幅はA(x,y,x,t)=ψ(x,y,z)・exp(iωt)と表され、空間分布は不変で、固有関数はψ(x,y,z)、時間的には角周波数ωで振動する。
固有エネルギーはE=hω/2πで、固有関数には対称モードと反対称モードがある(以下略)。全文はここShimodaResumeからダウンロードできます。

霜田光一会員のことを簡単に紹介します。霜田光一会員は1920年に埼玉県で生まれ、東京帝国大学理学部卒業、1948年東京大学理学部助教授、1959年同教授、この間、理化学研究所マイクロ波物理学主任研究員兼任され、1981年同大学を定年で退職された後は、慶応義塾大学などを歴任されています。

http://www.s.u-tokyo.ac.jp/ja/awards/2009/01.htmlより

霜田光一氏の研究は戦時中のマイクロ波レーダーに始まり、それが戦後にマイクロ波分光につながり、この分野での研究をリードしてきました。また、レーザー分光とレーザー周波数標準を研究し、国際単位メートルの再定義に貢献しました。これらの功績により、日本学士院賞(昭和55年)を受賞し、文化功労者(平成20年)に選ばれています。

なぜ物理に興味を持ったか、研究の歩みなどについては、以下のWebPageの対談で述べられています。

応用物理創刊75周年記念特集記事
https://www.jsap.or.jp/apsp/oralhistory/QOBU070804.pdf

また、物理学教育にも関心が高く、日本物理教育学会の会長を長く務められました。今でも新しいアイデアで次々に実験方法を開発しています。今回もその一つを演示していただけるものと思います。

物理の教育については、以下のページで述べられています。

「これからの時代は光学やエレクトロニクス中心の物理教育であるべきではないでしょうか。」Opulse掲載より
https://www.adcom-media.co.jp/remark/2011/02/07/2044/

どうぞご来場ください。