「活動記録」カテゴリーアーカイブ

杉並区高円寺中学校での活動

大井みさほ会員が、8月3日の午前8時50分から午後4時10分まで、杉並区高円寺中学校で、杉並区が企画した5日間にわたる「中学生フューチャーサイエンスクラブ」の中の一つ、「未来エネルギーコース・光工学」を担当して、2時間半のコースを午前と午後の2回、行いました。

午前のコースは24名、午後のコースは25名の参加があり、それぞれ、①各種光源の説明、とくにレーザー、②空気中及び水槽を使ったレーザー光による光の直進、屈折、反射、全反射の説明、演示実験、生徒自身による水槽を使った屈折、反射、全反射の実験、③光ファイバーの説明と演示。生徒自身による光ファイバーを使って光の送信・受信、とくにモールス信号で数を送受信する実験、④分光の講義と回折格子による演示、生徒自身による回折格子分光計の製作、蛍光灯等の観察を行いました。

参加者は杉並区在住の中学生生徒で、区立以外に、私立や国立の中学校の生徒も混ざっていました。杉並区教育センター職員やボランティアの元理科教員が手伝ってくれて、スムースに実験授業を行うことができました。

江戸川区子ども未来館での活動(2)

廣田穣会員が、7月27日の午後2時から3時半まで、江戸川区子ども未来館で夏休み応援プロジェクトのプログラムの一つ「酸性・アルカリ性って何かな」という実験授業を、3~6年生の児童14人に行いました。

実験授業の内容は昨年とほぼ同じで、自分でリトマス試験紙を作る、リトマス試験紙を使って、賛成・アルカリ性を決める、さらにいろいろな酸アルカリ指示薬を紹介、これらを組み合わせていろいろな液体のpHを決める、野菜や果物のしぼり汁を指示薬として試してみる、万能指示薬を使ってみる、といったものでした。

市川学園での活動

細矢治夫、廣田 穣、町田武生会員が、7月9日の午後1時から4時20分まで、市川市の私立市川学園高等学校で行われたSSH課題研究発表会に参加しました。

市川学園高等学校は、文部科学省が次世代人材育成事業として行っているスーパーサイエンスハイスクール(SSH)の指定校で、様々な取り組みを行っていますが、その一つとして2年生の生徒が課題研究を行います。その中間発表会としてポスターによる発表会が行われ、会員は各ポスターを回って生徒の発表を聞き、討論や助言を行いました。数学、物理、化学、生物の分野でおよそ130件のポスターがあり、担当者は外部からの参加者と生徒に対して熱心に説明し、質問に答えていました。

発表会終了後参加した教員や助言者の意見交換会があり、これにも参加して、意見、感想を述べました。

八王子市立城山中学校でイベントの打ち合わせ

大井みさほ会員と奥田治之会員が、7月21日に八王子市立城山中学校において、10月8日(土)に予定されているイベント(理科実験ラウンドテーブル)の実施について、中学校教員、城山中PTAおよび七中PTA役員と打ち合わせを行いました。

SSISSはこのところ、八王子市中学校PTA連合や各中学校と協力して、理科好き中学生を生み出し、さらに支えるための各種の企画に協力をしています。城山中学校では熱心な校長先生のサポートもあって、一昨年から理科実験ラウンドテーブルとでもいうか、いくつかのテーマごとにテーブルの周りに生徒を集め、実験をしたり、観察とディスカッションをしたりするイベントを行っています。

今年度も上記の日程で行うことになり、その細部を詰める打ち合わせを行ったというわけです。

江戸川区子ども未来館での活動

和田勝会員が、7月26日の午後2時から3時半まで、江戸川区子ども未来館で夏休み応援プロジェクトのプログラムの一つ「顕微鏡で細胞を調べよう」という実験授業を、3~6年生の児童16人に行いました。

基本的には昨年行ったものと同じですが、昨年の失敗を反省して、顕微鏡の使い方をパワーポイントのスライドと配布した手順書をもとに、順番にかつ丁寧にひとつひとつ説明しながら各自に操作してもらい、だいたいの児童がx40からx400の倍率で、何とか観察できるようにしました。でも、時々は助け船が必要でしたが。

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定番のタマネギの鱗茎葉の表皮細胞から、ミニトマト、ナスの表皮細胞、さらに単細胞生物の例としてゾウリムシを観察し、最後に動物の細胞の例として自分の口腔上皮細胞を観察しました。昨年と違って、予定したものをすべて観察してもらうことができました。

最後にメダカの発生の映像を見せて、細胞一つだけの生物(単細胞生物)もいるけれど、ふだん目にする植物も動物も多細胞生物で、たくさんの細胞からできているんだよと、強調しました(下の写真ではガッテンをしているように見えますね)。

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狛江市立第五小学校での活動

和田勝会員が、7月5日の午前に狛江市第五小学校で、5年生の児童を対象に、理科の実験授業を行いました。これはこれまでの活動報告になかで記してきたように狛江市教育委員会の行う理科授業特別プログラムの第一弾です。

第五小学校から要請があったのは、「水の中の小さな生き物」というコマでした。

5年生の生物分野では動物の発生から人の出産までを学びます。動物は観察しやすいメダカを使い、教室で飼育して卵から孵化するまでを観察します。孵化した小さな稚魚は何を食べているかということで、水の中にいる小さな生き物を、顕微鏡で観察することになります。児童はここで初めて光学顕微鏡を使います。

本来ならば、池の水や水槽の水をとってきて、顕微鏡で探すのがいいのでしょうが、一コマ45分の中ではとても時間が足りません。そこで観察するものはあらかじめ用意して授業に臨みました。

まずみんなに「今朝は何を食べてきたかな?」と聞きました。ごはん、パンという答えが返ってきいます。それでは「どうしてご飯を食べたのかな?」と聞くと、お腹が空くからという答え、「それではどうしてお腹が空くのかな」とつなぎます。なかには動くために必要だからという児童もいました。生きるためには食べなければいけないんだよね、と当たり前のことを言い、じゃあメダカの子供は何を食べているのかな、探してみようとつなぎます。当たり前すぎて下手なストーリーですが、、。

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小さなものを見るためには拡大する必要がある、その装置がみんなの前にある顕微鏡です、とおもむろに顕微鏡を持ち上げ、説明です。大学に勤めているときに1年生の生物学実験で顕微鏡の使い方を毎年、学生に説明したのを思い出しました。

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見やすいもののほうがいいので最初にミジンコを配りました。

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動きが速いので、なかなかピントを合わせられない児童がいました。今回は動きを止めるために、たとえばティッシュペーパーの繊維をほぐしてそこにミジンコを放つといった方法をとらずに、カバーグラスをかけることにしたのですが、つぶしてしまう児童もいて、ちょっと失敗でした。

次にゾウリムシです(下の写真は神戸大学理学部須崎研究室より)。

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こちらは、ミジンコよりも小さいので倍率を上げる必要があります。これもかなりのスピードで動きます。

途中で、投影装置のついた顕微鏡でグリーンヒドラを見せました(これも神戸大学須崎先生から頒布してもらったものです)。

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もっといろいろ見せたかったのですが、時間が足りませんでした。最後に小さな池の中でも、「食うー食われる」という関係があることを説明すると、「食物連鎖」と答えた児童がいました。えらい、よくわかっている。

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板橋区立向原中学校での活動

岡崎廉治会員が、6月10日午後に板橋区立向原中学校で行われた区立中学校教育研究会の理科研究授業に参加して、助言を行いました。

担当教員によって行われた授業は、3年生の「化学変化とイオン」の単元の中の酸・アルカリとイオンについてで、中和の実験を通して、これらを理解させるものでした。向原中学校は生徒数が少なく、3年生は18名で、実験はかなりきめ細かく行われていました。酸と塩基http://blog.livedoor.jp/aritouch/tag/%E3%82%A4%E3%82%AA%E3%83%B3 より

授業前に担当教員から授業の目的などの説明があり、授業後の協議会では高島第一中学校長、西台中学校副校長とともに、実験を通して中和の理解を深めるための工夫等について、コメントしました。
ionninarumonohttp://kagakuimage.com/ionninarumono.html より

八王子中学校PTA連合との活動の相談

6月5日午後6時から9時まで、大井みさほ、有山正孝会員が、八王子中学校PTA連合会の方々および由井中学校校長と八王子プラザホテルで、今年度の活動について打ち合わせを行いました。

八王子中学校PTA連合とはこのところずっと協力関係を築いてきていて、今年も例年同様な支援活動をお行うことになりました。

1つ目はPTA連合が行う夏休みの理科自由研究のコンクールで、審査は10月22日に行われます。SSISSとしては、丁寧な審査を行うために、時間を増やすようにしてほしいことを要望しました。

表彰式は11月26日、八王子学園都市センターで行う予定になっています。

2つ目の各学校への支援活動については、現在1件の希望があることがわかりました。

狛江市教育委員会と打ち合わせ

6月9日午後1時から2時10分まで、大井みさほ、和田勝会員が狛江市教育委員会に出向き、坂本直毅指導主事と打ち合わせを行いました。

4月11日の打ちあわせ以降に、狛江市教育委員会は市内の各小・中学校へ調査票を送り、各校の希望を調査していたのがまとまったのを受けてのことです。合計85コマの希望が出ていました。予算の使い方から、具体的な実施応報など、細かい点を詰める話し合いが行われました。

実施希望日時の多くは9月以降でしたが、7月に1件あり、これは生物分野なので、和田会員が行い、その手順を記録して共有し、後に続く会員の参考にすることになりました。

霜田光一会員による演示実験とお話しの会

5月21日(土)、総会の終了後の3時から、霜田光一会員による演示実験とお話の会がおこなわれました。タイトルは「連成振動の実験-量子光学、自発的対象の破れー」というものでした。

霜田光一会員については別なページで紹介してあるのでそちらを参照してください。また、この日の講演のレジメもそのページに載せてあります。
20160521-05さて実験が始まりました。金属製のドアノブに鉛を入れて重くしたものを2つ、それぞれ同じ長さのV字型のバネで吊るして、バネの途中を輪ゴムで結んであります。
20160521-0620160521-07まず向かって右の銀色の重りを前後に振動さます。振幅が小さくなるにつれて、左の金色の重りが振動を始め、銀色の重りの振幅がなくなるころには金色の重りの振幅が最大になります。今度は金色の振幅が小さくなるにつれて、元の銀色の振幅が再び大きくなり、以下これを繰り返します。これを連成振動といいます。

2つの重りを同時に振ると、対称性の固有振動となり、反対向きに振ると非対称性の固有振動になります。これらは連成振動とは異なるものです。

具体的な例としてアンモニア分子をとりあげて、エネルギー順位などの話をされましたが、筆者(広報担当理事)はついていけなくなりました。講演の模様は下記のリンクのYouTubeで見ることができますので、そちらをご覧になってください。

霜田光一会員講演前半

上の連成振動は、2つの同等の振り子を2つ、並列にした場合だが、異種の振動を結合しても連成振動が起こるとのこと。その例としてバネと長方形の板をつないで、バネが上下に振動し、板が回転するようにしたものを取り出して実演し、バネの上下の振動と板の回転運動が連成振動を起こすことを示されました。

最後にピアノ線を巻いて作ったバネに重りをつけて、それを紐でつるして前後左右に振れるようにしたものを取り出しました。これを支持台から吊るして、バネを上下に振動させながら振り子運動をさせると、この二つの間で連成運動がおこります。つまりバネが上下に振動しながら振り子運動をし、両者の間で連成運動がおこります。
20160521-08振り子が大きく振れる時にはバネの上下運動が小さくなり、バネの上下運動が大きくなるにつれ振子運動は小さくなり、それを繰り返します。ここで最初の実験と異なるのは、バネの上下運動が小さくなって止まり、次の振り子運動が始まるのですが、その振動面が毎回異なり、どの面で振れるかランダムだということです。これが自発的対称性の破れです。

これに続き原子の1p軌道や2s軌道との関係と、話が続くのですが、またまた筆者はついていけなくなりました。後半の講演の模様は次のYouTubeでご覧ください。

霜田光一会員講演後半

実験に使ったバネや重り(ドアノブ)などはすべて霜田先生のお手製です。最後の実験では紐の長さを調節して共鳴するようにしているのですが、0.1%の精度が必要だということでした。

この演示実験とお話の会は公開としたので、立教高校の生徒さんなどが聞きに来てくれました。終わった後、熱心に霜田先生に質問をしていました。
20160521-09自発的対称性の破れというのは量子力学の世界の話だと思っていた筆者には、振り子やバネの振動運動を利用して目に見える形で提示する今回の実験は、新鮮な驚きでした。うーん、もっと理解できるようにしなければと思いました。

この後、霜田光一先生を囲んで近くの飲み屋さんで懇親会を行いました。あ、もちろん生徒さんたちは参加しませんよ、大人たちだけでです。