「活動記録」カテゴリーアーカイブ

板橋区立中台中学校での活動

清水忠雄会員が、10月22日に東京都板橋区立中台中学校で行われた板橋区立中学校理科教育研究会の実験授業を参観し、その後の講評会に参加しました。以下は清水会員のコメントです。

今回の実験授業は、中学三年生理科の「運動とエネルギー」で、生徒約50人に対して中台中学校の教諭が行いました。実験は教科書に沿って、ペットボトルの蓋(キャップ)を10個、三角形になるよう並べ、その頂点に指ではじいて簡易速度計を通した別のキャップをぶつけ、何個のキャップが動いたかを数え、速度と動いたキャップの数をグラフに描いて、運動とエネルギーの関係を明らかにするというものです(次の図は下のサイトから借りています)。今回の実験授業では、 グラフを描く作業は宿題になりました。

清水図

丸亀市立中学校池本和志氏の報告より

この実験は、衝突によってキャップが飛び上がってしまったり、遠くに飛びすぎたりする例がみられ、キャップの移動という現象が、正しく運動のエネルギーを反映していない場合が多いこと、グラフを描く作業は宿題にせずに、その場で行う方がいいとコメントしました。上記の丸亀中の報告書では、飛び上がらないように、また速度を適正にするために、事前の練習が必要だと述べています。

キャップを使ったこの実験では、誤差・ばらつきが大きすぎるが、それでもグラフは二次関数にフィットすることを示すべきで、そこからエネルギーがなぜ速度の2乗になるかを物理的に説明できるように誘導すべきだと思いました。この実験を改良するためには、衝突体を球形にすること、運動エネルギーを受け取る方も球体1つにして、はじかれた距離を計測した方が、より正確な結果になるのではないか、などの検討がなされました。

これに関連して、「中学理科(ハロ理科)No.14」には、台車を使い、動けるように挟んだ物差しにぶつけて、その物差しの移動距離を計測する例が載っています。台車のスピードを変えて計測し、別な実験では台車の重さを変えて計測し、そこから、運動エネルギーは「物体の速さの2乗X物体の質量」に比例することを導くとしています(次の図は上記のサイトから借りています)。

 


キャップを使った実験の問題点を十分に議論する時間がなかったのと、エネルギーの理解に向けた授業案を用意したけれど披露する時間がなかったのが残念でした。

公文国際学園での活動

細矢治夫、行本万里子、廣田 穰会員が、9月29日から10月2日の4日間、午前9時30分から12時20分まで、横浜市戸塚区にある公文国際学園中等部・高等部で、学校行事の一つであるインタレストスタディーズの中で実験授業を行いました。受講したのは、1年生を中心に21名でした。この学校行事は、通常の授業ではできないような企画を教員それぞれが提案し、生徒が企画を選んで4日間集中的に学び、教科・ジャンルにとらわれず生徒の興味と関心を引き出す目的で行われています。

公文国際学園のインタレストスタディー紹介ページhttp://kumon.ac.jp/k-gakuen/kokusai/20151020NewsJuniorGyouJi.html

SSISSは次に述べるようなテーマを提供し、公文国際学園の担当者である根市有希教諭の助言のもと、16人の生徒が2人1組となって実施し、最終日には生徒による実験結果のまとめの発表会を行い、質疑応答を行いました。

実施したテーマは、1)折り紙を使った分子に立体模型(細矢)、2)pHによる植物しぼり汁の色の変化(廣田)、3)色の変化の化学(廣田)、4)電気をつくる-電池を中心として(廣田)、5)藍染めによる染色の実験、です。

ここでは3)と4)を取り上げて、どのような狙いで行ったかを書いておきます。

3)色の変化の化学
〇クロムCr,マンガンMn,鉄Fe,コバルトCo,ニッケルNi,銅Cuなどの化合物の結晶の色(例:硫酸銅、塩化コバルト、過マンガン酸カリウムなど)
〇試薬を加えると色が出たり変わったりする反応(呈色反応)
〇pH指示薬による染料の反応、ヨード-デンプン反応、インジゴカルミンの酸化還元反応のような有機化合物による反応
〇炎色反応(無色の化合物でも炎色反応は出る)

炎色反応 YouTubeより

硫酸銅や塩化コバルトの色の変化と過マンガン酸カリウムなどのマンガン化合物の色の変化にはどのような違いがあるか。
物質色についての実験と、物質の放つ光の実験とに分けて、比較して考察してみよう。

4)電気を作るー電池を中心として
電気を作るいろいろな方法
〇力学的な力でタービンを回す発電(火力・水力・原子力など)
〇光電効果を利用した発電(太陽光発電など)
〇温度差を利用した発電(ペルチエ効果)
〇化学反応を利用した発電(電池)
11円電池
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上の図は下記のページより
http://www.eonet.ne.jp/~n-koubou/faradei-pulan.htm

この実験で作った電池の特徴をくらべてみよう。
電気から他の形のエネルギーに変換する方法にはどんなものがあるか。

城山中学校でのイベントの打ち合わせ

有山正孝、大井みさほ、奥田治夫会員が、9月24日(木)に、八王子市立城山中学校で、来年1月9日(土)に予定されているイベントの打ち合わせを行いました。城山中学校側からは、中村光里教諭を含む理科教員3名と前川副校長、八王子市立中学校PTA連合から合田会長、志村副会長が出席しました。

イベントは昨年も行ったように、体育館にブースを置いて、そこでデモ実験棟を行い、生徒が各ブースを選んで実験等に参加する、というものです。今回の話し合いで、以下のように決まりました。

  1. 昨年度(27117日)実施のイベントを基に計画を進める。
  2. ブース数は6~8程度で生物を入れたい。
  3. 実験はよいが講義はむずかしいのでレベルを下げるなど講師は工夫をする。
  4. 生徒から引き出すには解答を選ばせるクイズ形式を入れるとよい。
  5. 時間を5分長い50分とする。
  6. 参加者にはいわゆるオミヤゲを渡す。
  7. 寒さ対策 防寒着、懐炉等は各自用意する。

今後、理事会などでブースの担当者と実施する内容を決めていくことになります。興味のある会員の方はお知らせください。

江戸川区子ども未来館での活動(4)

和田勝会員が、9月23日(水)の午後2時から3時半まで、江戸川区子ども未来館で「生きものは細胞からできている」というタイトルで、3~6年生の児童15人に実験授業を行いました。

今回は、子ども未来館・子どもアカデミアが募集した9月の教室の一つとして、上記のタイトルで行い、事前申し込みで決まった15名の児童が受講しました。ちなみに、9月の事前申し込みの教室は9つあり、今回のもの以外に、「稲刈り体験と左近川の生きもの観察」、「はじめてのロボット教室」、「おとをつくろう!おととであそぼう!」、「すてきな山の幸染め~葉っぱでコラージュ~」、「江戸川で秋の七草とバッタを探そう」、「深海の不思議」、「落ち葉の下の小さな生きもの」、「びっくり!人工イクラを作ってみよう」と、魅力的な内容の教室があります。

今回の実験授業ですが、「生き物は細胞からできている」としたのは、植物でも動物でも、生き物の基本的な単位は細胞であるということを実感してもらうためです。

日本の理科教育では、「細胞」という言葉は小学校では出てきません。平成20年6月に改訂された小学校学習指導要領理科編を見ると、小学校の理科では、その目標として、「自然に親しみ、見通しを持って観察、実験などを行い、問題解決の能力と自然を愛する心情を育てるとともに、自然の事物・現象について実感を伴った理解を図り、科学的な見方や考え方を養う。」とあります。しかしながら、生物分野の内容は、どちらかというと、「自然に親しみ」に力点が置かれた教科書のつくりになっているような気がします。そのためか4年生で筋肉や骨、6年生では体の各器官の記述がありますが、「細胞」という言葉は出てきません。「細胞」が登場するのは、中学校2年生になってからです。筆者はこのような順序建てを、たいへん不満に思っています。

一方、よく引き合いに出されるフィンランドの理科教育では、小学校2年生の教科書に、人体内部の各器官の図とともに、基本的な細胞(上皮細胞、横紋筋の細胞、神経細胞、造骨細胞、破骨細胞、マクロファージ・白血球群など)が、模式的ではない、かなり正確な図とともに記載されています(下の写真:国立教育政策研究所・研究紹介、第二部 理科教科書に関する国際比較調査結果報告 Ⅱ-8.フィンランド;「フィンランドの理科教育から学ぶもの」鈴木誠、教科研究中学校理科、No185 学校図書株式会社)。

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ということで、実感するため、つまり観察するためには、拡大装置が必要です。全体のイントロダクションとして、スライドを使って、植物も動物も、生き物は細胞からできている、でも目で見ただけではわからず、拡大しなければわからない、拡大するには虫眼鏡、実体顕微鏡があるが、これではまだ拡大率が不足している、そこで光学顕微鏡の登場という順序で話しを進めました。

ついで顕微鏡の使い方を、HE染色したプレパラートを配布し、各自の目の前にある顕微鏡を使って説明しました。江戸川子ども未来館に備品としてある顕微鏡は、接眼レンズがx10、対物レンズがx4、x10、x40、x60、メカニカルステージ付き、LEDの内蔵照明のある比較的、性能の高いものです。

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各部の名称がたくさんあって、戸惑わせることになるのですが、正しく使うためには仕方がないので、手に取って説明しました。

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配布した染色済みのプレパラートを使って、まずいちばん低倍(x40)で見たいものを視野の真ん中に持っていき、ピント調節粗動ねじと微動ねじを使って、ピントを合わせます。一度ピントを合わせると、対物レンズを変えて、一段、高い倍率(x100)にしても、それほどピントはずれません。レボルバーを回して対物レンズを変え、微動ねじでピントを合わせられます。あとはこの繰り返しです。それでも見ていると、見たいものを常に視野の中央に置くようにメカニカルステージを動かして調節する、ステージは動かさずに倍率を変える、ということを忘れて動かしてしまい、染色された切片を見失う児童が多く見受けられました。もっと説明をする必要があったのかもしれません。

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顕微鏡の取り扱いになれたところで、次に自分で観察するプレパラートを作ることにします。定番のタマネギ鱗茎葉表皮を使います。下の写真は実演して見せようとしているのですが、老眼でよく見えず、もたもたしているところです。

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若い受講者は難なくこなして、薄い表皮をはがし、スライドグラスに載せて酢酸カーミンで染色していきます。ちょっとお手伝いもしましたが。

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ちゃんと見えたよ、どれどれ、、という写真です。スケッチもしてもらいました。

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ついでミニトマト(子ども未来館屋上で採れたもの)の表皮を観察してもらいます。もちろん自分でプレパラートを作って。並んだ細胞の大きさが違い、中に赤い色素の粒が詰まっているのが見えます。

ここまでは植物です。動物の細胞として、自分の口腔上皮細胞を観察することにします。まず口を漱いできれいにし、綿棒で頬の内側をかきとってスライドグラスに載せ、染色。数が少ないので、みんなは探すのに少し手間取りましたが、大多数の児童が観察に成功。

5年生で習う発生の話をして、細胞は数を増やすことによって体を作っていくことを説明。基礎生物学研究所の作成したメダカの発生の動画を見てもらいました。

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時間の関係でナスの観察を省いてしまったり、パワーポイントのスライドとこちらの口頭での説明がうまくかみ合わなかったりと、反省点もある実験授業でした。反省会でも時間の配分など、改善点を話し合いました。でも、終了後に受講者が書いた「発見カード」には、次のような感想があり、ほっとしました。

「今日わかったことやもっと知りたいことを書きましょう。」
・今日は、タマネギ、トマト、自分の細ぼうを調べるたいけんをしたことがなかったので、とても勉強になりました。他の細ぼうも調べてみたいです。(3年女)
・今日は、トマトやたまねぎの細胞を見て、まい日たべている野菜の皮などにこんなものがついてるの?とおどろきました。他のものの細胞も調べたいです。(5年女)
・生物は、細胞でできていることがしりました。(4年男)
・自分のさいぼうは目ではみれないのに、けんびきょうでみれてうれしいです。(3年女)
・ぼくの細胞をみたら、なかったと思ったけど、あった。ナスも見たかった。自分でみたい。(5年男)
・いろいろなものの細胞が見れてよかった。もっといろいろなものの細胞を見たいです(3年男)
・タマネギの細胞はトマトより細かくなかったけど、トマトはすごいこまかかった。あと、自分の細胞も見れてよかったです。(3年男)
・トマトとタマネギの表皮がぜんぜんちがうかたちだった。(5年女)
・トマトとタマネギの細ぼうはこんなにもちがうなんて、びっくりしましました。ナスもやってみたかったです。とくに、トマトがこんなかんじみたいなんて、ぜんぜん想ぞうできなかったので、知れてうれしかったです。(4年女)
・さいぼうは、玉ねぎやトマトにもある。ナスもやりたかった。さいぼうはいっぱいわかれる。(3年女)

杉並区中学生フューチャーサイエンスクラブでの活動

大井みさほ会員が、8月5日の午前と午後に、杉並区が主催する「杉並区中学生フューチャーサイエンスクラブ」の「未来技術・エネルギーコース(全5回)」の中で、「光工学」というタイトルで実験授業を行いました。

このプログラムは、杉並区在住・在学の中学生を対象として8月3日から7日まで開催される催しで、事前申し込みを受け付けて抽選で受講者を選んでいます。杉並区のキャッチコピーは、「未来に輝く中学生のための科学教室です。最先端の科学を体験してみませんか?」

会場は高円寺中学校です。高円寺といえば「阿波踊り」、毎年、華やかに行われますが、高円寺中学校でも「もう止ま連」などという「連」を作って、わくわくフェスティバルで披露しているようです。
写真は(C)東京高円寺阿波踊りhttp://hanabi.yahoo.co.jp/spot/detail/i168234/より

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本筋から外れてしまいました。元に戻して、午前9時半から12時までと午後1時から3時半までの2回、説明、演示実験、生徒自身の実験、工作のコースを行ないました。午前は30名、午後は18名の生徒が受講しました。

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内容は4つに分かれます。①まず、各種光源の説明を行ない、次に空気中をレーザー光のビームが直進することを水槽を使って示し、空気中から水中に入るとき界面で屈折すること、さらに入射する角度によって反射、あるいは全反射をすることを説明して演示実験で見せました。②水槽を使って生徒による屈折、反射、全反射の実験を行ってもらいました。③光ファイバーについて説明し、レーザー光は全反射によって遠くまで届くことを演示し、生徒自身により光ファイバーを使ってレーザー光の送信・受信、さらにモールス信号を使って情報を送れることを、数の引き算をして実感してもらいました。④さらに、分光についての講義を行い、回折格子を使って分光の演示、生徒自身に回折格子分光計を製作してもらい、蛍光灯や屋外光の観察を行いました。

光ファイバー http://optica.cocolog-nifty.com/photos/uncategorized/2012/02/05/photo.png より

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最後に公立学校では教えないはずの光が空中から水中に入るときにどうして屈折するかを質問してみたところ、正解の生徒が一人いたのには驚かされました。参加者は杉並区に住む生徒ですが、私立、国立の中学校の生徒もいるということでした。

これらの学習は、2月末に発表の場が与えられる生徒の自由研究に活かしたいとのことでした。

江戸川区子ども未来館での活動(3)

有山正孝会員が、8月4日(水)の午後2時から3時半まで、江戸川区子ども未来館で「モーターのしくみ モーターを作ってみよう」というタイトルで、4~6年生の児童14人に実験授業を行いました。広報担当理事が、取材と称して参加したので、少し詳しく報告します。

江戸川区子ども未来館は、江戸川のほとり篠崎町三丁目にあり、一階が子どもライブラリー(篠崎子ども図書館)、二階が子供アカデミーとなっていて、二階に実験室があります。公式ホームページにある施設の概要は以下の通りです。

http://www.city.edogawa.tokyo.jp/miraikan/heyashokai.html

この子供アカデミーが企画・運営している「夏休み応援プロジェクト」のたくさんのプログラム一つとして、今年はSSISSが4つのプログラムを提供しています。

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この建物の二階、写真では右側(西側)にテラスがあって、ゴーヤの緑のカーテンが見事に茂っています(このゴーヤもプログラムの中で使われます)。

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この建物の左側には隣接してポニーランドがあり、子供は無料でポニーに乗ることができます。大人はダメみたいです。

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プログラムとは関係ない余計なことを書きましたが、いよいよ始まりです。始まる前に、準備をして用意周到です。右の写真は磁力線を可視化するために、手芸で使うビニール被覆の鋼線を短く切って、下から磁石をあててできたイガイガです。

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有山先生の紹介とあいさつから始まります。今日はボランティアの人が5人もいます。それぞれの方々を紹介。
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まずは、身の回りのどんなものにモーターが使われているだろう、という質問から。

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洗濯機、扇風機、エアコンの室内機と室外機、ちょっと考えただけで、たくさんあることがわかります。それではモーターはどうして回るのでしょうか。今日はそのことを実験で学んで、自分でモーターを作ってみようという内容です。モーターってそんなに簡単に作れるの???これがモーターです、と掌に載せたものは、、。

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かわいいモーターです。でも、ちゃんと回るからお楽しみに。

原理の説明。磁石は直接触れなくても、別の磁石に力を及ぼすことができます。銅線に電流を流すと磁力線を出します。磁針の上に電流を流した銅線を置くと、この通り、、。

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テーブルに小さな磁針と銅線があるから、試してみよう(あらかじめ単一乾電池と電池ボックスを渡してある)と、みんなも同じようにやってみると、、。

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確かに磁針が動きます。電池のプラスとマイナスを逆にしてつなぐと、振れる方向が逆になることも確認します。

今は、磁針が動くようにしたのだけれど、逆に磁石を固定して電流が流れる銅線をうごくようにすると、、。

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次の動画のように、ブランコ運動をします。

鉄棒の大回転、できる人いますか。私はできませんでした。でもあの原理です。こういう風に、力のかけ方をずらしていくと回転するようになります。

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さあ、モーターを作ってみましょう。カードボードにすでに用意した電池ボックスを両面テープで張り付けます。各テーブルにある、銅線を単三電池に3cmほど端を余らせて、しっかり巻き付けます。巻き終わった反対側の端も3cmほど余らせて、余らせた両方の端を今巻き終わったコイルを束ねるように巻き付けます。お団子を串刺しするように180度反対側に巻き付けます。

ここからが注意するところですよ。3cm余らせた一方の銅線の被覆部分をカッターナイフの刃の背でこすってはがします。最近の銅線は被覆の塗装の色は昔のようにこげ茶色でなく銅色なので注意をしてください。最初にマジックで全体を黒く塗っておくと分かりやすくなります。

次に反対側の3cm余らせた部分を、今度は下半分だけ被覆をはがします(この過程がうまくできない児童が多く見受けられたので、かなり丁寧に説明する必要があるようでした)。先生とボランティアが大活躍です。

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クリップを加工した軸受けを2cmほど離して両面テープで固定。そこに作ったコイルを載せてミノムシクリップが両端についた銅線で電池と結ぶと、。先生とボランティアの大活躍のおかげで、全員の手作りモーターが回りました。

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回っているモーターの動画です。よかった、よかった。

有山先生、ありがとうございました。

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参加者のコメントです。

「モーターがどのように動いているか、自分でモーターを作れて良かったです。モーターの仕組みを勉強して、もっと本格的なモーターを作ってみたいです。(6年男)」
「どうやったらうまくコイルがまわるのかを知りたい。モーターはむずかしい仕組みで、作るのがむすかしいことがわかった。(6年男)」
「モーターはせんぷうきにつかわれているので、そのモーターをつくることができてよかった。(5年男)」
「簡易モーターをつくった。最初は力を加えないと回らなかったが、少しずつモーターの回る力が増していき、最終的には、何もしなくても回り続けた。(5年女)」
「じしゃくに ー〇ー これを近づけると速く回る。(4年男)」

など、など。

江戸川区子ども未来館での活動(2)

廣田穣会員が、7月29日(水)の午後2時から3時半まで、江戸川区子ども未来館で「酸性、アルカリ性って何だろう」というタイトルで、3~6年生の児童15人に実験授業を行いました。広報担当理事が、取材と称して参加したので、少し詳しく報告します。

江戸川区子ども未来館の二階にある「コース室1」は小学校や中学校にある理科実験室のような作りで、各種の設備,器具がそろっています。今回は、ここで化学の実験です。まずは廣田先生の紹介とごあいさつ。そののち、スライドを使って説明です。

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まずは水とは?水溶液とは?
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各テーブルの上には、実験器具がそろっています。
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「酸性」とか「アルカリ性」というのは、水に何かが溶けていて、その溶けたものの種類によって生まれる性質です。それでは、どうやってそのことを知るのでしょうか。そう、有名な「リトマス試験紙」ですね。小学校か中学校の時に「青→赤、酸性」「赤→青 アルカリ」と覚えました。

まず手始めに、テーブルに置かれた箱の中に用意された2色のリトマス試験紙で、ポリ瓶に入った各種の水溶液をチェック!!リトマス試験紙をピンセットでつまんで、ン、そこの液まで届かないぞ、、。

リトマス試験紙はどうやって作るのでしょうか?何やら薬品をシャーレに入れて、蒸留水を注いで、ろ紙にしみこませると、、。
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青いリトマス試験紙ができました。今度は塩酸を加えて酸性に変えるとピンク色に。これもろ紙にしみこませました。なるほど、これで2種類の試験紙ができました。粉はリトマスゴケから抽出したものだとか(今は人工的に合成しているようですが)。

少し難しい説明が、、、。pH(ペーハー、あるいはピーエッチ)というのは酸性、アルカリ性を示す数値です。1、2,3という数字は実は10倍になっているといます。酸性でもアルカリ性でもない値は7で中性といい、1から7までが酸性、7から14までがアルカリ性といいます。ちょっと難しい。
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リトマス試験紙よりも、もう少し、このpHの段階がわかるものがあります。万能pH試験紙です。これは、いくつかの指示薬を混ぜてろ紙にしみこませたものだそうです。
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複数の指示薬を使って、食用酢のpHを調べてみましょう。
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身近な野菜や果物の色素を使うと、万能指示薬ができます。ここではムラサキキャベツのジュースを、食用酢や、食塩水、炭酸ナトリウム水溶液、薄い水酸化ナトリウム駅に入れて色の変化を見てみましょう(これ以外にテーブルによってはブルーベリーのジュースなど)。
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見事に色の変化が、、。左から右へ、酸性、、中性、、アルカリ性の水溶液を並べています。

現在ではpHメーターで直接pHの値を読み取れます。誰か前へ出て、、。やってもらいました。
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最後に時間の関係で省いてしまったけれど、面白いマジック。ある溶液を激しく振って酸素と混ぜ合わせると、信号機のように黄、赤、緑色に変わり、時間がたつと反対方向に戻ります。
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この溶液の作り方(江戸川区子ども未来館の谷川さんより教えてもらったレシピ)

用意するもの
〇液体を入れる容器(フラスコ+ゴム栓、ペットボトルなど密栓できる容器)
〇ぶどう糖(グルコース)、水酸化ナトリウム、インジゴ・カルミン(染料の一種)

作り方
1.400mlの水にぶどう糖4.8g、水酸化ナトリウム8gを溶かします。これにインジゴ・カルミンを少量(耳かき半分程度)を加えます。(この時の液の色は黄色です)

2.1.の液をフラスコやペットボトルに入れてしっかり蓋をします。その後振りまぜると、最初の黄色から赤色になり、さらに激しく振ると緑色になります。また、この液をしばらく放置すると、緑色→赤色→黄色へと戻ります。この反応は繰り返し行うことができ、かつその反応液の色にちなんで「交通信号反応」とも呼ばれています。

※この反応は数時間経つと色変化が起こらなくなります。 色変化しにくくなった場合はインジゴ・カルミンを少量加えたり、容器の蓋をあけて空気を入れ替えると持ちがよくなります。色の変化は、空気中の酸素によるインジゴ・カルミンの酸化とブドウ糖による還元によって起こります。

最後に、廣田先生、ありがとうございました。
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江戸川区子ども未来館での活動(1)

大井みさほ会員が、7月20日(月)海の日の祝日の午後2時から3時半まで、江戸川区子ども未来館で「光の進み方を調べてみよう」というタイトルで、4、5、6年生の児童15人に実験授業を行いました。広報担当理事が、取材と称して参加したので、少し詳しく報告します。

レーザー光線を使って光の進み方を調べるためには、光を反射させて光路が見えるようにする媒体が必要です。これまでは蚊取り線香の煙などを箱に入れる方法を使っていたのですが、今回は牛乳を少し流し込んだ水槽を使いました。

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 4つあるテーブルにはそれぞれ水槽が用意されて水が張ってあるので、そこに牛乳を流し込みます。

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そうそう、レーザー光線はひとに向けてはいけないと、ちゃんと注意します。

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それぞれのテーブルに置かれたレーザーポインターを使って、観察をしてみると、、

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きれいに光路が見え、光が直進しているのがわかります。

媒質が異なる面では、、

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空気中から水中に光が進むと、少し傾きが変わっているのが見えます。

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光の屈折の説明をします。水中に入る光路だけでなく、反射をする光路もあることを実感します。

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水面より低い位置で水槽の横から上方に向かって照射し、水面との角度を徐々に小さくしていくと全反射が起こります。

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こうして光ファイバーの中に光を閉じ込めることができることを説明します。光ファイバーを使えば遠いところまで情報を伝えられます。たとえばモールス信号のような方式で。
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さっそく、隣のテーブルとの間で光ファイバーとレーザー光線を使って信号を送れるか試してみましょう。

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あ、きたきた、赤、緑、白、確かに離れたところまで情報が届きます。

最後に、光は色に分解できるということを実感するために、回折格子を使った分光計を、各自が持参したお菓子の箱で作り、蛍光灯の光を見て実感します。

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大人の方が熱心かも。
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4名のボランティアの方々の助けで、盛りだくさんの実験を終わらせることができました。
ありがとうございました。
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終了後、ボランティアの方々を交えて、反省会が行われ、江戸川区から取材に来ていた広報の方からインタービューを受けました。
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対馬市立厳原小学校での活動

日江井榮二郎会員が、7月3日(金)午後に長崎県対馬市立厳原小学校で、「母なる太陽」というタイトルで、4、5、6年生の児童に講義授業を行いました。

講義を行った多目的室教室は、暗幕カーテンを使って暗くなるし、大型のモニターを使い、PCからの画像と音を出力できる装置もあり、使い心地がよいものでした。途中に10分の休憩を入れて、ゆったりとした時間が取れました。

里乃塚玲央作詩・山本純ノ介作曲の小学校唱歌「二億年ずつ23回」を聞くことから始めました。歌詞の「この星は生きている 宇宙ごと生きている 私たちは生きている この星は生きている」に、児童たちは耳を傾けていました。

その後、レンズを使って太陽光を集光すると、焦点位置においた黒紙が焦げることを示し、その太陽光エネルギーの目安である太陽定数を説明しました。太陽光に垂直に置かれた1畳の広さに1時間、太陽光を受けると、その太陽光エネルギー量は、ほぼ我々の1日に摂取するカロリー量に相当することを説明し、植物は太陽光を利用した光合成によってでんぷんを作り、生育し、その植物を動物は摂取しているので、植物も動物も生き続けることができるのは、太陽光のお蔭であると説明しました。

さらに太陽の構造を説明し、太陽は宇宙に浮かぶ核融合反応炉であると言うことができ、太陽だけではなく、恒星の輝きは核融合反応によるものであり、原料である水素が少なくなることにより、恒星の寿命が決められることを説明しました。

太陽黒点数の変動から、11年周期の太陽活動、さらに樹木の年輪に残されている炭素14の測定による過去7000年にわたる太陽活動が調べられていて、数百年に1度、大変動が起こっていることがわかっていることを話しました。最近では、1650年から約50年間、ほぼ無黒点期間があって、地球規模での寒冷期間であったこと、将来も起こりうるが、現在ではまだその予想がつけられないこと、太陽活動の動画を見せ、地球に押し寄せる太陽風は、地球磁気圏が侵入を防いでいるし、地球大気はX線や紫外線が地上へ到達するのを護ってくれていることを説明しました。

スーパーコンピューターで得られた「地球からだんだん遠ざかる」動画を見せ、宇宙空間の広さを感じさせ、また「地球・月の誕生」の動画をみせました。ガモフの絵を見せて、その感想を次々と述べてもらい、各自が個性を見せてくれたことに、意を強くしました。

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対馬市立今里小学校での活動

日江井榮二郎会員が、7月3日(金)午前に長崎県対馬市立今里小学校で、「星はなぜ輝くか」というタイトルで、5、6年生の児童に講義授業を行いました。昨年もこの学校で話したので、校長先生とはもちろん、6年生の子供たちもほとんど顔見知りでした。

星は核融合のエネルギーを使って輝いているということを、あらかじめ調べていた子もいたのには驚きました。子供たちも講義を期待をしていたと校長先生が話してくれ、小人数なので、一人一人と話ができ、親密感が湧く講義になりました。

全員に透明半球と方位磁石を渡して、天球上での太陽の1日の動きと、それが季節によりどう変わるかを透明半球に描くように話しました。ちょうど教室には七夕の飾りがあり、牽牛・織女の星、夏の大三角の星々、はくちょう座、こと座、わし座の星図を見せると、知っていますという声が聞こえてきます。それに意を得て、難しいけれどヘルツシュプルング・ラッセル図(HR図)として知られる、横軸に星の色(表面温度)、縦軸に明るさ(等級)をとって星々をプロットしたグラフを見せ、夜空には様々な星があることを示しました。この星々と同様に、星の子である君たちも、各自の個性で輝くことができるのだよ、と伝えました。

核融合を説明し、人類はいまだその実現に時間がかかるので、君たち若い人の研究への参加が待たれていると、期待を込めてエールを送りました。

国立天文台作成の、「宇宙誕生・銀河の形成・天の川銀河の渦巻き模様」の動画、「地球から10倍づつ遠のく宇宙空間の宏大さ」を見せる動画、さらに「地球・月の誕生」の動画を見せました。

一緒に給食を食べながら、七夕にちなんで、生徒の夢を語ってもらいました。別れるときには、最後まで手を振って見送ってくれました。下の写真は質問攻めにあう日江井会員です。

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